Cavitation S Peening ® は次のような特徴を持つピーニング法です。
・Shotless peening(ショットレス・ピーニング)
−ショットを用いないピーニング
・Shock wave peening(ショックウェーブ・ピーニング)
−キャビテーション気泡の崩壊時に生じる衝撃波によるピーニング
・祖山教授らによって考案されたピーニング
これまでShot Peening に関心のある研究者・技術者の論文検索にヒットするように,論文等の表題にCavitation Shotless Peening CSPを用いてきました。しかしながら,冗長な単語ですので,今後はCavitation Peening (キャビテーションピーニング)を用いて参ります。
一般にはキャビテーションは,ポンプや水車,バルブ,スクリューなどの流体機械に致命的損傷を与えます。逆転発想的研究により, Cavitation S Peening ®では,キャビテーション噴流(図1参照)によりキャビテーションを制御して,キャビテーション気泡崩壊時の衝撃波による衝撃力を,ショット・ピーニングのような表面改質法に有効利用します。Cavitation S Peening ®により疲労強度向上(図2参照)や耐食性向上が可能です。Cavitation S Peening ®の主な利点は以下のとおりです。
・ショットが不要である。
・ピーニングした面が非常に滑らかである(図3参照)。
・歯底や狭隘部のピーニングが容易である。
・被加工面に熱的影響がない。
・キャビテーション気泡の崩壊衝撃力を活用するので,高価なプランジャポンプを必要としない。
・ピーニング領域を制御するのが容易である。
キャビテーションとは?
キャビテーション噴流とは?
ウォータージェットとキャビテーション噴流の相違
Cavitation S Peening ®の効果
Cavitation S Peening ®の利点
Cavitation S Peening ®の装置
キャビテーション衝撃力の計測法
参考文献
・H.Soyama, J.D.Park and M.Saka, Use of Cavitating Jet for Introducing Compressive Residual Stress, Journal of Manufacturing Science and Engineering, Trans. ASME, Vol.122, No.1, 2000, pp.83 - 89.
・H.Soyama, Improvement in Fatigue Strength of Silicon Manganese Steel SUP7 by Using a Cavitating Jet, JSME International Journal, Ser.A, Vol.43, No.2, 2000, pp.173 - 178.
・H.Soyama and M.Asahara, Improvement of the Corrosion Resistance of a Carbon Steel Surface by a Cavitating Jet, Journal of Materials Science Letters, Vol.18, No.23, 1999, pp.1953 - 1955.
|