プログラムを使っていろいろ検討していく中で、少しずつ特徴が見えてくる面白さ
工学部 建築・社会環境工学科 4年(女性)
この研究室の魅力は どんなところだと思いますか?
交通に関する研究に取り組んでいる研究室は他にもありますが、データを扱うという点が井料研究室の最大の特徴であり、また魅力でもあると思います。
研究室の活動の中心はゼミですが、いま自分が困っていることや行き詰まっていることについて話すと、先生やスタッフのみなさんからアドバイスをいただくことができます。和気あいあいとした雰囲気の中で研究に取り組むことができる、そんな研究室です。
どんな研究に取り組んでいますか?
学部の卒業論文では、観光客のGPSデータを使った研究に取り組みました。GPSデータから観光客の滞在点を抽出し、地図情報と結び付け、目的地や滞在時間にどんな特徴があるのかを調べました。はじめははっきりとした形では見えなかったものが、プログラムを使っていろいろ検討していく中で、少しずつ特徴が見えてくるというところに面白さを感じました。
今後は大学院に進学し、観光客が回っていく観光ルートの中に、それぞれの観光客の志向に合わせたおすすめのスポット情報を提示するようなことができれば、と考えています。また、修士課程修了後は、出身地の自治体の公務員として、交通や都市づくりに関わる仕事がしたいと考えています。
交通工学分野の研究室の中で、最も社会への実装に近い研究をしている点が魅力
工学部 建築・社会環境工学科 4年(男性)
この研究室を選んだ理由は どんなことですか?
昔から鉄道や航空機といった交通に関連したものが好きでした。交通工学分野の研究室の中で、最も社会への実装に近い研究をしている点に魅力を感じ、井料研究室を選びました。
実際に所属し感じたのは、研究環境の良さです。研究室の先生方はわからない点を質問すれば、丁寧に教えてくださいます。また、同期の学生や先輩方も、それぞれ自分の研究に熱心に取り組んでいるので、自分も頑張ろうというモチベーションにつながります。
どんな研究に取り組んでいますか?
各車両の多様な優先度を考慮した信号制御方式の構築に取り組んでいます。MaaS(Mobility as a Service)が普及した将来は、道路上にいる車両が現在よりももっと多くの役割を持つと考えられます。そうした状況のもとでは、各車両の役割に応じたさまざま優先度を考慮できる信号制御方式が重要になると考え、この研究テーマを選びました。
もし、井料研究室で研究に取り組んでみたいと考えているなら、プログラミングの勉強をしておくことをお勧めします。
研究成果を武器に、交通分野、IT分野双方の専門知識を生かせる日本企業への就職を目指したい
工学部 機械知能・航空工学科 研究生 (留学生・男性)
この研究室を選んだ理由は どんなことですか?
自動車や鉄道などの乗り物への興味から、機械知能・航空工学科の留学生としてこれまで勉強してきました。学びの中で、MaaS(Mobility as a Service)といった新たなシステムが普及した場合、交通にどんな影響を与えるのかという点に関心が広がり、井料研究室でデータを使ったシミュレーションに取り組んでみたいと考え、井料研究室の研究生になりました。
留学生として、この研究室には どんな魅力を感じていますか?
ゼミ活動や研究に関する打ち合わせの時など、先生方や研究室のスタッフ、学生のみなさんが優しく対応してくれます。今後は大学院に進学し、井料研究室の一員として本格的な研究に取り組みたいと考えています。修士課程終了後は、それまでの研究成果を武器に、交通分野、IT分野双方の専門知識を生かせる日本企業への就職を目指したいと考えています。
人間の行動という何かわからないものを数学で表し、モデル化し、政策などにつなげていくことができる
大学院 情報科学研究科 博士課程(ポスドク・男性)
数理解析による研究には どんな面白さがありますか?
神戸大学工学部で学び始めた頃は、交通工学は道路やトンネルなどかなり現場に近い学問領域なのかな、と考えていました。徐々に学びが広がっていく中で、計算機を使ったシミュレーションに関心を持つようになり、当時神戸大学に在籍していた井料先生のもとで、本格的に数理解析による交通の研究に取り組み始めました。人間の行動という何かわからないものを数学で表し、モデル化し、政策などにつなげていくことができるという点に面白さを感じています。全部ではないにしろ、直感的に「こうだな」と思ったことが数学で説明できた時には、大きな達成感があります。
井料先生はどんな先生ですか?
東北大学に移られた井料先生の後を追うように、私も神戸大学大学院を離れ東北大学大学院へとやってきました。都合6年半以上、井料先生のもとで研究してきたことになります。井料先生はとても優しい先生で、ご自身の研究もしっかりやりながら、学生の指導にも熱心に取り組んでくださるという印象です。「こういう研究をしてみたい」という話をすれば、井料先生はそれに合った研究テーマを提示してくれます。数理解析だけでなく、データを使った研究や実験を伴う研究など、自分のやりたい研究ができる研究室ではないでしょうか。
交通データを活用し研究を進めるうえで重要なのは、データの本質を理解し、データを活用するということ
大学院 情報科学研究科 博士課程(社会人ドクター・男性)
社会人として大学院に進学した理由は 何ですか?
神戸大学大学院で、修士課程修了まで井料先生のもとで研究に取り組み、その後、関西の高速道路会社に就職しました。現在は、高速道路の維持管理部門を担当しています。
業務の中で新たな手法の研究・開発を行う際には、実用性や成果がある程度明確になっていることが求められます。しかし、やってみないとわからないこと、やってみて初めてわかることが多分にあると感じていました。業務外で研究・開発のための時間を確保するため、社会人ドクターという道を選びました。
高速道路科の維持管理の効率化につながる研究を行うことで、産学の橋渡しになればと考えています。
研究室の研究環境や雰囲気はどうですか?
道路管理者が保有している交通データを活用し研究を進めるうえで重要なのは、データの本質を理解し、データを活用するということです。その点、データオリエンティッドな研究に取り組み、私が勤務する高速道路会社のデータの特性や交通状況を把握されている井料研究室は絶好の研究場所です。
研究室には、先生方のほか、留学生や学部生など立場の異なるメンバーが在籍しているため、研究の進捗状況を説明する対象が幅広く、プレゼンテーション能力の向上にもつながっています。