ぼくとみずばしょう

春は昼過ぎ。いみじう暑くなりゆく陽気 少し汗ばみたる男どものだらしなく口空きたる。
げにおぞましき。ものぐるほしけれ。

先生にお願いして車を出していただき、野島と3人で泉ヶ岳に行ってきた。
私はまぁ予想通りの結果であった。つまり釣果なし。でもちょっぴり意外な収穫もあった。
野島君もとりあえずの多からぬサンプル調達できたようでまぁまぁというところ。
実験できそうでよかったな。励めよ。

帰る前にミズバショウ群生地に寄ってきた。
コンビニ2つ分くらいの湿地に木道が整備されていて、そこを歩きながらミズバショウを眺めた。ミズバショウはもう時期が遅く、葉はホウレンソウのようにけばけばしく大きくなって、仏炎苞なんかもう完全に隠れてるかもしくは脱落してそこいらに転がって黒ずんでしまっており、それはもう興ざめであった。返す返すもすさまじ。
しかしながら、ミズバショウのこのような無様な姿をネットで公開しようものなら、私の自宅玄関先にミズバショウたちが怒涛のごとく押し寄せて私は繰り返し殴打されるであろう。あいつらとにかく執念深い草だから。そういうわけで写真は差し控える。
意外と人もいて、犬を連れて散歩する親子連れ、健康そうな老夫婦、さらには木道にすわって足をぶらんぶらんさせながらお弁当を召し上がる若人らの姿も見られた。おいしい?

私事だが昨年も男ども3人で訪れたのを思い出した。あのときもミズバショウこんなんだったな。来年はちゃんとした時期に来たいものだわ。そのときは私も一介のカメラボーイとなって可憐なミズバショウらに向かって忘我してシャッターを切り続けるであろう。
そんなわけでまた来年。
YS

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