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はらこめしの会@佐藤研

2025-09-29

9月29日、研究室のメンバーで宮城の名物はらこめしを作りました。
※はらこめしの歴史とレシピを知りたい方は、最後までご一読ください。
ポイントは、こだわりの材料です。準備担当のメンバーが、亘理から塩釜まで何店舗も巡り、上質な生鮭と生筋子(鮭の腹にいる子=はらこ※いくらのこと)を買い付けてきてくれました。お米は宮城県産のつや姫を使用。
皆で協力して調理を行い、まさに「ご馳走」と呼ぶにふさわしい逸品が完成しました。おいしかった!
その日に帰国予定のウェイウェイさんも、飛行機の搭乗時間が迫る中、駆けつけてくれました!
準備や参加にご協力いただいた皆さん、本当にありがとうございました。


はらこめしの歴史
 -伊達政宗公も愛した郷土の味-

はらこめしの歴史は、遡ること江戸時代から、地元の漁師たちの間で親しまれてきた「漁師飯」がルーツです。当時は、阿武隈川に遡上するサケを地引網で獲り、獲れた鮭の身といくら(はらこ)をすべて混ぜて食されていました。これが、現在に伝わるはらこめしの原型とされています。伊達政宗公が亘理町へ運河工事の視察で訪れた際に、地元の人たちがはらこめしを献上したところ、政宗公はあまりの美味しさに感嘆し、側近にその感動を伝えたことで広く知られるようになったということです。

10月8日は「はらこめしの日」

はらこめし発祥の町、亘理町ではその美味しさを全国の人に知ってもらいたいと願い、10月8日を「はらこめしの日」として2016年から記念日にしています。10月8日としたのは、10月は阿武隈川に鮭が上ってくる鮭漁の解禁の月で、8日の8は「はらこ」の「は(8)」であり、イクラの粒を縦に並べると数字の8に形が似ていることからその日になったということです。

はらこめしの味の決め手

はらこめしの特徴は、味付けの工夫にあります。ただ具材を乗せるだけではなく、鮭の身を煮た煮汁を使って、いくら(はらこ)にも味付けをし、さらにはご飯もこの煮汁で炊き上げます。この調理法により、鮭の旨味が全体に行き渡り、ご飯、いくら、鮭の身が一体となって調和した味わいが生まれます。

はらこめしレシピ
〈材料【3人分】〉
   生鮭・・・・200g
   生筋子(鮭の腹の子=はらこ)・・・60g
   米・・・・・3カップ
   調味料A(砂糖大さじ1、醤油60㏄、酒60㏄、水60㏄)※使用する調味料や、鮭のアラの有無などでも味が変わるので、味見をしながらお好みで調整してください。
   みりん・・・40㏄(はらこを煮るときに煮汁に足す)
〈作り方〉
  ①生鮭は皮をはぎ、中骨があれば毛抜きで抜く。7㎜厚ほどにスライスする。
  ②生筋子はバラしておきます。【ばらし方】50℃~60℃のお湯に塩を入れ、生筋子を入れてほぐし、筋をとる。ばらばらになったはらこを水洗いし、細かい筋を取り除く。※動画:“生筋子のばらし”参照
  ③鍋に調味料Aを入れ、ひと煮立ちさせます。アラがあれば入れ(旨味が出ます)、スライスした鮭を一切れずつ手早く入れる。
  ④鮭に火が通ったら煮汁から取り出し、バットなどに取り出しておく。
  ⑤残った煮汁にみりんを加え、ひと煮立ちさせて、ばらしたはらこを入れる。5秒ほど待って火を止め(煮すぎると硬くなるので注意)、ざるにはらこを上げる。別の容器に移し、ラップをかけておく。
  ⑥研いでおいた米に残った煮汁を入れ、炊飯器の目盛りに合わせて水を入れて炊く(アラがあれば、中の身をほぐして入れる)。
  ⑦ご飯を器に平らに盛り、その上に鮭の身をのせ、はらこを散らす。 

 匠の技“生筋子のばらし