2020/12/1-4
第37回プラズマ・核融合学会年会@オンライン


2020年12月1日~4日にプラズマ・核融合学会年会がオンラインで実施されました (参加者の准教授伊藤から報告します。)
本来は松山で開催で、道後温泉につかりながら・・・のはずだったのですが、コロナ禍の状況なので、仕方ありません。
今回の学会には、橋爪研からスタッフ3名(橋爪先生、江原先生、伊藤)が参加しました。

プラズマ・核融合学会年会では通常の講演(研究発表)のほかにシンポジウムが開催されます。
シンポジウムでは、各パネリストからの情報提供があった後に、パネリスト同士、あるいはパネリストと学会参加者間で、決められたテーマについて議論を行います。
今回、我々はこのシンポジウムのパネリストとして参加しました。


学会2日目の夜にシンポジウム「2030年代以降を見据えたプラズマ・核融合科学の学術課題」が行われ、これに江原先生がパネリストとして登壇されました。
核融合科学研究所(NIFS)の研究会でFusion2030というのが本年度実施されており、これは、2030年代にプラズマ・核融合研究分野が取り組むべき学術課題をボトムアップで検討する、 というもので、光産業創成大学院大の森芳孝先生が代表となって進めているものです。
江原先生はFusion2030の炉工学WGのとりまとめ役として活動を行っています。
(私、伊藤も炉工学WGに超伝導コイル担当として参加しています。)


オンライン発表の画面キャプチャは禁止だったので、江原先生の顔写真と講演資料のタイトルページを合成したもので。

Fusion2030の枠組みは、プラズマ・核融合学会の枠組みと同じく、プラズマ基礎、プラズマ応用、核融合プラズマ、核融合炉工学となっているいるのですが、炉工学研究者から 見ると、プラズマ研究が3つに細分化されているのに対して、多くの学問分野の研究者が集まる炉工学が1つでまとめられている、ということについて、大分、無理が生じて いるな、と感じるところです。


学会4日目の午前中にはシンポジウム「高温超伝導技術が切り拓く新たな核融合研究展開」が行われ、これに橋爪先生と私伊藤が登壇しました。


オンライン発表の画面キャプチャは禁止だったので、事前にZoomでテストしたときの画面で。
学会から背景設定として松山市が提供しているものを勧められたので、道後温泉を背景にしました (背景の写真が反転したままで参加していたような気がしますが、気にしないことにします)。

このシンポジウムでは、趣旨説明/司会役の橋爪先生を中心に、
・核融合以外の高温超伝導コイル応用:北海道大学 野口先生
・核融合の高温超伝導コイル開発:NIFS 柳先生、東北大 伊藤
・プラズマ研究装置での高温超伝導コイル利用:自然科学研究機構 小川先生
・核融合炉設計から見た高温超伝導コイルへの期待:NIFS 後藤先生
と色々な立場で見た高温超伝導コイル開発の紹介を元に議論が行われ、プラズマ核融合研究者と超伝導研究者が議論の場をもっと持ち、 うまく連携をととることでこの分野の研究開発がより推進できるな、と感じました。


今回はシンポジウム参加がメインでしたが、色々と勉強させてもらえた学会参加だったなと思います。



文責:伊藤准教授


ひとつ戻る?