2016年11月01日〜11月04日
11th International Symposium on Advanced Science and Technology in Experimental Mechanics (11th ISEM)
@Saigon Vissai Hotel(Ho Chi Minh City, Vietnam)
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11月頭にベトナムで開催された11th International Symposium on Advanced Science and Technology in Experimental Mechanicsにて、
M2の安永が口頭発表をさせていただきました。
今回の学会は自分にとって初めての国際学会であるだけでなく、初めての海外、しかも”一人”という恐怖づくしの旅でありました…
全身を不安に支配されつつ、見知った仙台空港を離れます。
1時間程度で第一の乗り換え空港である成田国際に到着。
実は自身にとってこれが人生初の飛行機乗り換え。しかも乗り換え時間は1時間しかない…
初めての出国審査やその他もろもろの手続を必死に形相でこなし、
恐怖心をドライビングフォースに乗り継ぎ先のゲートを目指し走る!
他の搭乗者が誰も後ろを追いかけてこない中、こんなディストピアめいた通路を走り続けると、
ようやく目的のタイ国際航空のゲートにたどり着きました。すでにひと仕事終えた疲労感がある。
飛行機に乗り込みました。タイ国際航空のシートは紫を基調としてとてもカラフル
機内にある新聞もタイ語。
無事飛行機に乗り込むことは出来たものの、今度は初めての国際線。
私の心情を表すかのように、外は陰鬱な雨模様
離陸してしばらくすると機内食の提供が始まりました。
食べてみるとこれが本当に美味しい。ボリュームもバッチリで学食より満足度高いぞ!
自分もう完全にタイ国際航空のファンになりました
タイ国際航空のファンになっていると、いつの間にか第二の乗り換え空港であるバンコクのスワンナプーム国際航空に到着
私の心情を表すかのように、外は爽やかな晴れ模様
ここでは人生初の海外空港での乗り継ぎが待っていますが、乗り換えには3時間の間があり、まだ余裕を持てます。
スワンナプーム国際航空は東南アジアに於ける重要なハブ空港であり、建物は非常に先進的。
電光掲示板で目的のゲートの位置を確認して一安心したところで、お昼ごはんを食べに行きます。
せっかくタイに居るのだからタイっぽいものを食べておきたい。ということで空港に入っていたこのお店へ。
グリーンなカレーとグリーンなタイ語ファンタを一人で飲む。
カレーとファンタは合わせて9ドル。これが空港価格か…
出発の時間がやって来たのでついにベトナム行きの飛行機へ搭乗。
登場時間は1時間半程度。飛行機が着陸態勢に入るとしばらくしてギラギラとしたホーチミンの夜景が見えてきた。
入国審査を終え、無事にベトナムはタンソンニャット国際空港に到着。日本のODAによって建設された近代的な国際空港です。
ベトナムの正装であるアオザイ姿のお姉さんに案内してもらってタクシーへ。
学会会場のホテルまではタクシーで向かいますが・A現地のタクシーは基本英語は通じないらしい…
ここでは安全策を取り、タクシーチケットのシステムを利用します。
これは空港のタクシーカウンターで目的地を告げ、料金を前払いしてチケットを受け取るというもの。
海外タクシーにありがちなトラブルを回避できます。その分料金は二倍以上ですが(それでも650円)
タクシーは走り出す
お、それっぽい風景だ…!
いいぞ、ベトナムっぽいぞ!
そうしてしばらくすると、
「お、あれは今回の学会会場であるSaigon Vissai Hotel だ!やっと着いたぞ!」
しかしそれを華麗にスルーするタクシー…
300mほど走り過ぎた先のぜんぜん違うホテルで降ろされました。
タクシーチケット使ったのにマジか。
諦めて徒歩で300m戻って真の目的地であるSaigon Vissai Hotelに到着。
ちゃんと学会の横断幕も確認。ここまで長かった…(精神的に)
翌朝、無事に学会スタート。ホーチミン市工科大学の先生の基調講演を頂きます。
学会会場はなかなか立派
お昼の流体力学セッションで口頭発表を完遂。一人なので発表中の写真はありません…
本学会は実験をベースにした研究をテーマに広い分野の研究が集まる学会であり
発表内容は多岐にわたっていてなかなか新鮮なものでした。
当日のセッションの終了後、ホテル周辺を散策することに
とりあえず部屋から見えていたスーパーマーケットに向かいます。
ビールコーナーに到着。有名な333の他にも様々なローカルビールが並びます。
値札を観てみると、9300ベトナムドン。日本円にして45円。
安ビール天国かよ
(実際ベトナムは東南アジア諸国の中でも特にビールが安い国らしいです)。
色々買い込みます。合計6 3 0 0 0 VNDの豪遊…!!(300円)
買い物を終えたので違う道でホテルに戻ります。
ただ問題はベトナムには基本信号が無くおびただしい数のバイクがガンガン走り抜けていくということ
しばらく歩道で立ち往生して周りを見渡してみると…
おう…
おうマジかよ。
結論として車道を無心で横断すればバイクの方が避けてくれるから問題なしって事みたいです。
最初この様子を見た時は「一歩先の未来を予知して立ち回るジェダイの騎士かよ…」って思ってました。
(もしかしてこれって外国人が渋谷のスクランブル交差点観てOh God...って言ってるのと同じ感情なのか…
日が暮れてくるとバイクの量も急激に増えてくる。
そこ歩道だよ
しかしちょっとバイク多すぎん?
そしてこの中に突っ込んでくる四輪車の力強さよ
ほぼ事故だよこれ
バイクの大群が去った後、すごいベトナムっぽい自転車おじさんが現れた
一度ホテルに戻り荷物をパージ
スーパーで買ったエナジードリンク「SAMURAI」を飲む。めちゃ甘くて良い
夕食を求めて再び町へ繰り出します。
ちょっと路地に入ってみると、
ベトナムっぽい写真が撮れる
しっかしやっぱりバイク多すぎないか
限界平積み書店。
適当に歩いていると線路にぶつかる。どうやらハノイとサイゴンをつなぐ統一鉄道の線路のようである。
外国人でも大丈夫そうなレストランを見つけたので入店。
「MON HUE」ということで、ベトナム中部のフエ料理のチェーン店か
ベトナムで食べるホテル食以外の初めての食事。(名前は忘れた)
この時は「ベトナムの麺料理だしきっと「フォー」でしょ!」って思ってましたが、多分違う麺料理です。
写真奥の平皿にどかっと積まれた香草(バジル、ノコギリコリアンダー、もやし)をそのまま全部入れてバリバリ食べました。
(一切の前情報無しでバリバリ香草を食べてますが、本来なら小さく手でちぎって量も好みに合わせて入れるものらしいです。)
翌日午前中はポスターセッションに参加。残念ながら核融合関連の研究は見当たりませんでした…
さて午後は学会のエクスカーションです。大型バスに乗り込んで、ホーチミン市から北へ60km。
ベトナム戦争の遺構、クチのトンネルを目指します。
景色はどんどん田舎になっていく
道中、釣りに興じる人々を見かけましたが、それは明らかにまとまった雨によって形成された水たまりに見えます
バスは川を越えて
出発から一時間後、クチのトンネルに到着。
このおばちゃんと青年がガイドをしてくれます。
クチのトンネルとは、ベトナム戦争時に南ベトナム解放民族戦線の兵士たち(通称ベトコン)によって造られた巨大な地下ネットワークのこと。
トンネルは数百キロに渡り、内部には食堂、病院、学校等の機能が全て再現されている。
彼らはここで生活し、米軍の攻撃を忍び、神出鬼没の攻撃で米軍を大いに苦しめ、最終的に米軍の侵略を阻止したのである。
ということで歴史的にも非常に重要な場所です。
アメリカ軍によって投下された爆弾。
クラスター爆弾。中央の黄色い爆弾が子爆弾。
こんなのが大量に空から降ってくるなんて、ほんと恐ろしいにもほどがあります…
クチトンネル名物その1、トンネルの入口。
こんな小さな秘密の入口がジャングル内に大量に形成されている。
クチトンネル名物その2、ベトコン特製のトラップ。
おばちゃんいわく「落ちるととても痛いです」。
いや、こりゃ痛いじゃすまねぇよ……
バリエーション
Rolling Trap
Folding Chair Trap
怖すぎる
クチトンネル名物その3、ベトコンの自作地雷で破壊に成功したM41軽戦車
戦車の上に立って写真を取るのが定番らしい。
ジャングルをどんどん突き進むおばちゃんに付いて行くとそこには…
まさかの射撃場
エクスカーションで実弾射撃ができる学会ってすごいなこれ
1発40000VND(約200円)で10発からのコースを2人で5発ずつシェア。使用する火器はM16。
ベトナム戦争中、米軍が使っていた銃器です
照準を覗いて撃つ。全く的に当たらん…
しかし実弾の射撃音はとんでもない爆音だった
こんな小さなアサルトライフルでビビってる隣で更にとんでもない爆音がしたと思ったら、
ロシア人のおっちゃんが機関銃を掃射していた。リアルFPS Russiaかよ。
射撃場においてあったベトナムグッズ。和む
射撃場を過ぎるとついにトンネル内部に入ることができる。
ぞろぞろと内部へ。
トンネル内部は狭くて暑い。体験用トンネルの全長はわずか30mなのに、一気に汗だくに。
戦争当時の環境は更にひどいものであっただろう。
ツアーの終盤、おばちゃんは「戦争のイモを食べます」と行って東屋へ。
戦争のイモとはキャッサバ(タピオカ粉の原料となる穀物)だった。これを蒸したものを当時は主食としていたらしい。
味は思った以上に普通のイモ。
さて、二時間のクチトンネルツアーもこれで終了。バスに戻ります
バスに戻ると、現地の人々が我々のバスの隣でバトミントンをやってました。
楽しそうだなみんな・・・
エクスカーションの次はバンケット。バスはホーチミン中心地を目指して走り出します。
が、バスの照明、これなんかおかしくないっすか??
エレクトリカルパレードかよ
照明に疑問をいだいたまま、バスはホーチミンの観光名所、サイゴン大教会へ
写真を撮影し、バスに戻ると
照明がさっきよりレベルアップしていた。
エレクトリカルパレード・ドリームライツかよ
照明に突っ込むのはもうやめにしました。
さて、バスが最終的に到着したのはサイゴン川の船着き場。
そう、今回のバンケットはどうやら「サイゴン川ディナークルーズ」という大層なものらしい…
うおおおぉぉ!!まさかこれか!?この船に乗って豪遊か!?限定じゃんけんとかしないよな!?
と思ったら、我々が乗るのはその奥の船だったようです。
いや、この船もよく見たら十分すごいぞ!!
船に乗り込むとそこには未体験ゾーンが…
これは、、、
もう……
完全に………
貴族や!!!!(意味不明)
と思ったら民族舞踊みたいなの始まった!!
テレビの向こうでしか見たこと無いガチなマジシャンがそれぞれの机でマジックを披露する!!
個人的には「1000JPYの紙幣が1000VNDの紙幣に変わって価値が4.77×10^-3倍に暴落するマジック」が最高でした。
いつのまにか民族舞踊がバンドのコンサートに変わってる!!!(しかも一番後ろのおじさんが演奏する楽器はテルミン)
興奮のあまりタンバリンを掴んで振動しだす学生!!
このタイミングでなんと現場にハノイ産とホーチミン産それぞれのウォッカが投入される!!
私の席にはハノイ産の「VODKA HANOI」が弾着
一方私の席の正面は、ホーチミン氏工科大学の工学部長氏と、本学会協賛のJFEスチールの現地法人の方
うおおおぉぉ!!!!
「オーケー」
五回ほど杯を乾かしました。
(僕は大丈夫でしたが、僕の隣で一緒にウォッカに付き合った学生は翌日二日酔いで顔面が死んでました。)
サイゴンビールとウォッカハノイが効いてきたところで船の外を観るとこれですよ。
これは夢か何かかな……
とんでもない盛り上がりを見せた、貴族の宴かあるいは夢みたいなバンケットでありました。
夢から戻ってホテルの自室に着くと、
机の上にケーキがおいてありました。
「Happy Birthday」
そうです、実はこのバンケット当日は私の誕生日でした。もう、なにも言うことはないです。
異国で迎えた最高の誕生日です。
橋爪研江原研の先生方、この度は異国での国際学会発表という学術的にも人生経験的にも貴重な機会を与えて頂き、本当にありがとうございました!
帰国後、無事に発熱の症状がでました。
(念のため感染症を疑って精密検査を受けに行ったところ、「ただの風邪」でした(診察料12240JPY))
文責 : M2 安永
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